【5日前のパスタを食べた20歳の学生が死亡】電子レンジの再加熱での殺菌効果も期待できない「チャーハン症候群」の恐怖

20岁学生吃了5天前的意面导致死亡,微波炉再加热杀菌效果不佳——“炒饭症候群”的恐怖
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「チャーハン症候群(fried rice syndrome)」という言葉が、海外のSNSを中心に話題になっている。これは「セレウス菌感染症」と呼ばれる食中毒が元となっているが、なぜ今この症状がSNSでトレンドワードとなっているのか。東京保険医療局が公開している予防策と併せて紹介する。

近日,“炒饭综合症(fried rice syndrome)”在海外社交网络上成为热门话题。这是一种由蜡样芽孢杆菌引起的食源性疾病,为什么现在这个症状会成为社交网络上的流行词呢?下面将结合东京保险医疗局公开的预防措施一并介绍。

海外で話題の「fried rice syndrome」とは?
2023年9月頃から「fried rice syndrome」という言葉が、海外のSNSを中心に話題になっている。これを日本語に直訳すると、「チャーハン症候群」となる。
筆者も一体何のことかと調べてみたが、どうやらパスタやチャーハンなど、調理後の料理を室温で長時間放置したことによる「セレウス菌(Bacillus cereus)」が原因の食中毒を指した表現のようだ。
においの変化などがなくても危険、再加熱も無駄……ということで、多くのSNSユーザーを不安に駆り立てたという。料理を室温で長時間放置してはいけないというのは、温暖湿潤気候の日本に暮らす人間の衛生観念からすると、「何を今さら」と思える注意事項ではある。
いったい、このチャーハン症候群とはどのようなものなのか。改めてチェックしてみたい。

在国外引起话题的“fried rice syndrome”是什么?
从2023年9月开始,“fried rice syndrome”一词在海外SNS上成为热门话题。直译成日语就是“炒饭症候群”。
笔者也试着调查了一下到底是怎么回事,好像是指意大利面和炒饭等烹调后的料理在室温下放置时间过长而导致“蜡样芽孢杆菌(Bacillus cereus)”引起的食物中毒。
即使气味没有变化也很危险,再加热也没用……这让很多社交媒体上的用户感到不安。对于生活在温暖湿润气候的日本人的卫生观念来说,料理不能长时间放置在室温下——这是常识一样的注意事项。
那么,炒饭综合症到底是怎么回事呢?让我们来再看一下

きっかけは「TikTok」の投稿?
チャーハン症候群を取り上げたWeb記事を複数チェックしてみると、「fried rice syndrome」という言葉が海外で注目を浴びたのは「TikTok」への投稿がきっかけだとされている。
ただし、この投稿自体は10月中旬のものであり、それより少し前から話題に上がっているものとは辻褄が合わない。
実際に複数の記事において、該当の投稿として紹介されているDr. Joe, M.D.氏(@drjoe_md)のコンテンツをチェックしてみると、その背景画像には「iHeart」というメディアが2023年9月8日に投稿したとされる「20-Year-Old Dies Of 'Fried Rice Syndrome' After Eating Leftover Pasta(5日前のパスタを食べたあとに亡くなった20歳の学生)」というタイトルの記事が使われている。

契机是“TikTok”上面的投稿?
查看了多篇关于炒饭综合症的网络报道,发现这个词在海外受到关注是因为在“TikTok”上的投稿。
但是,这篇投稿本身是10月中旬的作品,而这个词更早之前就已经火了起来,时间上有点矛盾。
实际上,Dr. Joe, m.d在多篇文章中作为投稿被介绍。我查看了一下他投稿的内容,有一期的背景图片显示的是一家名为“iHeart”的媒体在2023年9月8日发布了一篇《20岁学生吃了5天前的意面导致死亡》的报道

同記事(https://www.iheart.com/content/2023-09-08-20-year-old-dies-of-fried-rice-syndrome-after-eating-leftover-pasta/)をチェックしてみると、そこでは5日前のパスタを食べたあとに20歳の学生が亡くなったという症例に対して、「この事例は、数年前にアメリカの医学メディア『Journal of Clinical Microbiology』で書かれたものだが、YouTubeやRedditの投稿によって再浮上した」と書かれている。
なお「Reddit(レディット)」とは、英語圏におけるユーザー数の多いソーシャルニュースサイトだ。日本でいう掲示板型のメディアをイメージすると、わかりやすいかもしれない。
つまり、このあたりのメディアをきっかけに、英語圏のSNSユーザーへと情報が拡散していったことが推測できる。
まず9月ごろにYouTubeやReddit上で過去の事例が話題として上がり、英語圏を中心に注目されるようになり、10月のTikTokの投稿をきっかけにさらに多くのコミュニティへと拡散していったという流れが実態に近いようだ。

我直接看了一下那篇报道,这是一篇关于吃了5天前的意大利面后死亡的20岁学生的病例,“这个事例是几年前美国医学媒体《Journal ofClinical Microbiology》上的文章,后来因为YouTube和Reddit上的帖子而再次浮出水面。”
这里提一下“Reddit(红迪)”是在英语圈拥有众多用户的社交新闻网站。类似日本所谓的论坛型媒体,或许更容易理解。
也就是说,以这方面的媒体为契机,信息向英语圈的SNS用户扩散。
首先是9月左右在YouTube和Reddit上火了起来,然后以英语圈为中心受到关注,之后10月又以TikTok的投稿为契机扩散到更多的社区。应该是这样的一个流程

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チャーハンやパスタには要注意
さて、その「チャーハン症候群」とは具体的にどのような病気なのだろうか。
先述した引用記事で紹介されている事例に関しては、「20歳の学生は、下痢と嘔吐ののち、肝臓が壊死して臓器不全に陥った可能性がある」と報告されている。しかし、セレウス菌といってもさまざまなタイプが存在するため、ここまでの劇症例がすべてではないはずだ。
筆者は医療資格を持っているわけではないので、ここでは「チャーハン症候群」の原因菌であるセレウス菌に関する情報についての引用と解説に留めたい。

炒饭和意大利面要格外注意
那么,“炒饭症候群”具体是什么样的病呢?
关于前面引用的报道中介绍的事例,报告说“20岁的学生,在腹泻和呕吐之后,肝脏坏死,有陷入脏器衰竭的可能性”。但是,蜡样芽孢杆菌也有各种各样的类型,上面这篇报道这样戏剧性的病例应该不是全部。
笔者并没有医疗资格,所以在此只引用“炒饭症候群”的致病菌的相关信息。

まずセレウス菌自体は日本にも存在する土壌細菌で、この菌が原因でおきる代表的な食中毒の事例としては、チャーハンやピラフ、焼きそば、スパゲッティなどの米飯・麺類の調理食品が挙げられるようだ。
NIID国立感染症研究所が公開している情報によれば、セレウス菌感染症について以下のように記載されている。
セレウス菌感染症はほとんど食中毒の形をとり、嘔吐型と下痢型がある。わが国においては1960年代以降、セレウス菌食中毒が報告されており、そのほとんどが嘔吐型である。厚生省は1982年3月に食中毒の原因菌として本菌を新たに追加指定し、1983年の食中毒統計から病因物質として記載されるようになった。
(出典:NIID国立感染症研究所「セレウス菌感染症とは」)

首先蜡样芽孢杆菌本身是在日本也存在的土壤细菌,以这个细菌为原因引起的代表性的食物中毒事例,像是炒饭、炒面、意大利面等米饭·面类的烹饪食品。
根据NIID国立感染症研究所公开的信息,蜡样芽孢杆菌感染症的记载如下:
感染症大部分以食物中毒的形式出现,分为呕吐型和腹泻型。20世纪60年代以来,我国曾有蜡样芽孢杆菌食物中毒的报告,大部分都是呕吐型。厚生省在1982年3月新追加指定本菌为食物中毒的致病菌,从1983年的食物中毒统计开始被记载为病因物质。
(来源:NIID国家传染病研究所《蜡样芽孢杆菌感染症》)

また、嘔吐型のセレウス菌食中毒に関する臨床症状については、以下のように記載されている。
嘔吐型は食品内で産生された毒素によって発症する毒素型食中毒で、潜伏時間は30分~5時間で嘔吐が主である。実際に1987年に東京で発生した事例における患者318名の症状発現状況を見ると、主な症状は嘔吐、吐き気、下痢、腹痛であり、いずれも軽症であった。
(出典:NIID国立感染症研究所「セレウス菌感染症とは」)

另外,关于呕吐型蜡样芽孢杆菌食物中毒的临床症状,记载如下:
呕吐型是因食品内产生的毒素而引起的毒素型食物中毒,潜伏时间为30分钟~5小时,以呕吐为主。从1987年东京发生的318名患者的症状表现来看,主要症状为呕吐、恶心、腹泻、腹痛,都是轻微症状。
(来源:NIID国家传染病研究所《蜡样芽孢杆菌感染症》)

電子レンジでの再加熱では殺菌できない
では、セレウス菌感染症を未然に防ぐためには、どのような点に注意すればよいのだろうか。
東京都保健医療局が公開している情報では、以下のような注事事項が記載されている。
この菌は耐熱性(90℃60 分の加熱に抵抗性)の芽胞を形成します。増殖至適温度28~35℃です。また、おう吐を起こす毒素も熱に強く、126℃90分でも失活しません。
(出典:東京都保健医療局「セレウス菌」)

用微波炉再加热不能杀菌
那么,为了防患于未然,我们应该注意哪些方面呢?
东京都保健医疗局公开的信息中,记载了以下的备注事项:
这种细菌会形成有耐热性的芽胞(可抵抗90℃ 60分钟的加热)。繁殖至适宜温度28 ~ 35℃。另外,引起呕吐的毒素也耐热,就算126℃ 90分钟也不会失去活性。
(出处:东京都保健医疗局)

一般に芽胞の状態になった細菌は、熱や薬剤に強くなり、加熱やアルコール消毒などによる殺菌がしづらくなる。セレウス菌は、先の引用のとおり、「90℃60分の加熱」にも抵抗性があるとされているので、電子レンジ程度の再加熱くらいでは殺菌を期待できないことを意味する。
また、予防のポイントとしては、以下の2点が紹介されている。
1.一度に大量の米飯やめん類を調理し、作り置きしないこと。
2.穀類等が原料の食品は、調理後保温庫で保温するか、小分けして速やかに低温保存(8℃以下)すること。
(出典:東京都保健医療局「セレウス菌」)

一般来说,变成芽胞状态的细菌,对热和药剂的耐受性变强,很难通过加热和酒精消毒等方式杀菌。正如前面引用的那样,蜡样芽孢杆菌对“90℃ 60分钟的加热”也有抵抗性,这意味着微波炉这种的程度是不能期待能杀菌的。
另外,作为预防的要点,有以下几点:
1.不要一次煮大量的米饭和面条,做多少吃多少。
2.谷类等为原料的食品,烹调后应放入保温库保温,或分成小块迅速低温保存(8℃以下)。
(出处:东京都保健医疗局“蜡样芽孢杆菌”)

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世界規模での地球温暖化で暖冬がつづき、冬でも地域や天候によっては室温が8℃を下回らないことは少なくない。また、暖房をつける場合は室温として18~22℃程度になることが一般的だ。
食中毒を予防するうえで、「冬だから」と油断しないよう心がけたいものだ。

由于世界范围内的全球变暖,暖冬持续,即使是冬天,根据地区和天气的不同,室温不低于8℃的情况也不少。另外,开暖气的情况下,室温一般在18 ~ 22℃左右。
在预防食物中毒的时候,一定要注意不要因为是冬天就掉以轻心。

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