米軍のアフガニスタン「撤収」をめぐるニュースが連日伝えられている。混乱状況での撤収はむしろ「逃亡」に近く、米国の現役・退役軍人からは批判も相次いでいる。一方で日本を翻って見ると、救出できたのは日本人1人のみという驚愕すべき結果が明らかになった。AERA 2021年9月13日号の記事を紹介する。

美军从阿富汗撤退的新闻连日报道。这种混乱状况下的撤退倒不如说更接近“逃亡”,对美国现役·退役军人的批判接连出现。另一方面,反过来看日本,救出的日本人只有一个人。这种让人惊异的结果显露了出来。下面介绍AERA 2121年9月13日的报道。

米軍関係者たちの間では、今回のアフガンでの敗北は、極めて深刻に受け止められている。米国の同盟国でも等しく深刻に受け止められており、同盟関係にも甚大な悪影響を及ぼしてしまうことは必至だと考えられている。

在美军相关人员之中,对于这次阿富汗的败北,都认为是非常深刻的事情。美国同盟国也都同样感受到了事态的严重,对于同盟关系必然会带了非常大的坏影响。

中国は同盟国に警告
実際に中国政府は、今回のバイデン政権による軍事外交的失策についてこう言う。
「米国による他国に対する選択的内政関与政策が失敗すると、いとも簡単にそれらの傀儡政府や軍を見捨ててしまうという米国の身勝手な歴史が繰り返された」

中国给同盟国发出警告
实际上中国政府也说这次拜登政权在军事外交上失策了。
“美国对他国干涉内政的政策失败后,是会轻易舍弃傀儡政府和军队的。美国不断重复着这样任性的历史。”

しかしながら、常に軍事的緊張に直面しているフィリピンや韓国、そしてベトナムなどはいざ知らず、日本ではアフガンでの米国の敗北、そして自ら育成・保護してきたアフガン政府や軍を見捨てて再びアフガン一般市民を苦境に追いやってしまった米国による逃亡劇にはそれほど関心が高くないようだ。

尽管如此,经常直接面对军事紧张状态的菲律宾、韩国还有越南虽然不清楚,但是日本对于阿富汗美国的败北没有那么大的关心。尽管在阿富汗上演了舍弃自己培养保护的阿富汗政府和军队的戏码,再次将阿富汗一般民众带入苦境的美国也不得不逃亡。

その理由は、バイデン政権同様に日本政府の対外政策能力(外交能力+軍事能力+政府意思決定能力)の無能さが国際社会に曝け出されたため、政府もメディアも「あまりの恥ずかしさ」に口をつぐんでいるからなのかもしれない。

其中的理由在于,和拜登政府一样,日本的对外政策的无能也已经被曝光给国际社会了。政府也好媒体也罢,因为过于羞耻而无法开口。

日本は驚愕の1人救出
日本政府は、アフガンに残留していた日本国民や日本関連の諸機関で働いていたアフガン市民たちおよそ500人を救出するため、航空自衛隊の輸送機3機と政府専用機1機、隊員約300人をカブールに派遣した。しかし、救出できたのは日本人1人のみという驚愕すべき結果であった。その他にも14人のアフガン市民をイスラマバードに移送したが、それらは米軍の依頼によるものであった。

日本令人惊愕的只救出一人
日本政府为了救出滞留在阿富汗的日本国民和日本相关机构工作的阿富汗市民约500人,派出了航空自卫队的3架运输机、1架政府专用机以及300名队员。不过让人吃惊的是救出的日本人只有一个人。除此之外,虽然还有14个阿富汗市民被转移到了伊斯兰堡,但这是依靠的美军。

米国はもとより、多くの国々は数カ月前から救出作戦計画を練り、準備を整えてきたため、自国民と自国に関連する諸機関に協力してくれたアフガン市民をそれぞれ数百人から1千人以上救出することに成功しているのである。

美国自然不用说,很多国家从几个月前开始就在制定救出作战的计划。因为准备妥当,所以各自成功救出了包括本国民在内对本国机构合作的阿富汗市民几百到一千人以上。

たとえば8月30日時点の概算で、英国が1万5千人、ドイツが5400人、オーストラリアが4100人、カナダが3700人、フランスが3千人、オランダが2500人、スペインが1900人などと救出に成功しているのだ。

比如在8月30日得到时间点来大致计算下,英国成功救出了1万5千人,德国是5400人,澳大利亚是4100人,加拿大是3700人,法国是3000人,荷兰是2500人,西班牙是1900人。

それに引き換え日本は「1人」では、日本政府の対外危機対応能力がゼロに近いことを国際社会に宣伝してしまったことにほかならない。(軍事社会学者・北村淳(米国在住))

与之相比,日本救出的“一个人”只能说是向国际社会宣传日本政府应对外部危机的能力接近零这个事实。