中国人が白いウサギの「キャンディー」を愛してやまない理由

中国人为何这么喜欢大白兔奶糖


2019年、上海の空港で売られていた大白兎ミルクキャンディー。右が特別バージョンのパッケージ(中島恵さん撮影)
ミルク味のソフトキャンディーである不二家の「ミルキー」は、日本人なら誰もが知っているお菓子ですが、お隣の中国にも、老舗の食品メーカーが発売しているミルク味のソフトキャンディーがあり、中国人の間でも大人気です。その大人気の理由が、おいしさ以外にもあるそうですが、それは一体何でしょうか。

不二家的MILKY是日本家喻户晓的牛奶软糖,而在隔壁的中国,也有一家牛奶软糖老字号,它卖的牛奶软糖在中国很受欢迎。而它受欢迎的原因好像不只是美味这一点而已,除此之外,究竟还有什么因素令它受人喜爱呢?

日中の異文化ギャップを数多く取材している筆者が解説します。

这其中的原因就让过去分析过很多日中文化差异问题的笔者来分析一番吧。

ニクソン大統領へのプレゼントにも

【这大白兔奶糖还曾经被送给尼克松总统】

新型コロナウイルスの感染防止のため、マスクをつける人が圧倒的に増えましたが、お菓子メーカーの不二家の店頭でペコちゃんがミルキー柄のマスクをしている写真を見て、思わずほほ笑んでしまった、という人もいるのではないでしょうか。

为了防止病毒入侵,现在很多人都戴上了口罩,口罩在人们生活中已经不稀奇了,但看到不二家店头的小PEKO(不二家的吉祥物)戴着牛奶口罩的海报,还是会有人忍不住会会心一笑的吧。


白いウサギ(大白兎)のミルクキャンディー(●糖)という意味で、赤と青を基調としてデザインしたパッケージに大きな白いウサギのキャラクターが描かれているのが特徴です。

以红色和蓝色为基调来设计的包装上画着大白兔的图案,这是大白兔奶糖的特征。

製造しているのは、1915年に創業した上海の食品メーカー、上海冠生園食品。商品は114グラム入り、227グラム入り、454グラム入り、限定商品などがあります。味はミルク味のほか、小豆味、チョコレート味、トウモロコシ味、ヨーグルト味、濃厚ミルク味など。価格は店舗によって異なりますが、114グラム入りで15~20元(約240~約320円)程度です。

制造大白兔奶糖的是于1915年创立的上海食品制造商——上海冠生园食品。它家的奶糖分为几种规格,普通的有有144克,227克,454克的,除此之外还有一些特殊包装规格的。味道除牛奶味之外,还有红豆味,巧克力味,玉米味,酸奶味,超浓牛奶味等。不同店铺的售卖价格不同,一般每114克为15~20元(约240~320日元)左右。

不二家の「ミルキー」同様、中国では全国区の人気商品で、1972年に米国のニクソン大統領が訪中した際、周恩来首相がこのキャンディーをプレゼントしたというエピソードもあるほど。現在は、世界約50カ国・地域に輸出されています。

和不二家的MILKY一样,大白兔奶糖是风靡全国的人气商品。1972年美国尼克松总统出访中国时,周恩来总理就赠送了这种糖果。现在该糖果出口到了约50个国家和地区。


2019年には、白いウサギのパッケージの「大白兎●糖」が発売されてから60周年となったのを記念して、特別バージョンのパッケージが発売されたり、上海のショッピングセンター内に期間限定のカフェ(ミルクキャンディーにちなみ、ミルクティーが飲めるカフェ)がオープンしたりするなど、記念イベントが相次ぎました。

2019年,为了纪念大白兔奶糖发售60周年,商家不仅推出了60周年特别版包装的大白兔奶糖,而且在上海的购物中心内还开了限时的主题咖啡馆(可吃牛奶糖和喝奶茶的咖啡店),商家不停地举行着纪念活动。

昨今では、中国でもおしゃれなお菓子が増えてきましたが、60年の歴史を誇る商品は珍しいため、中国人のファンの間で非常に盛り上がったのです。

近年来虽然中国也出现了很多新潮的糖果,但大白兔奶糖已经有了60年的历史,因此,对于这些活动,中国的粉丝还是非常支持的。

貴重な老舗ブランドの存在

【宝贵的老字号】

なぜかというと、中国には老舗といわれる企業が日本に比べて圧倒的に少ないからです。中国語で老舗のことを「老字号」(ラオズーハオ)といいます。有名な老舗といえば、漢方店の「同仁堂」(1853年創業)、食品会社の「六必居」(1530年創業)、刃物専門店の「張小泉」(1663年創業)などがありますが、中国で100年以上の歴史を誇る老舗はわずか1000社ほどしかないといわれています。

之所以会说老字号宝贵,是因为在中国能够被称为老字号的企业比日本要少的非常多。在日本,老字号被称为‘老铺’。中国有名的老铺有中药店的同仁堂(1853年创业),食品公司的六必居(1530年创业),刀品专卖店的张小泉(1663年创业)等,据说在中国有百年创业历史的老字号,只有1000家左右而已。



中国というと「4000年の歴史がある」と連想する日本人が多いと思いますが、4000年間、ずっと同じ王朝だったわけではありません。元、明、清など王朝が変わるたびに、中国では、社会システムなどあらゆるものが壊されてきて、変化が非常に激しく、時代をわたって何かが継続されていくということは少なかったのです。

一提起中国,很多日本人都会联想到的应该是他们拥有着4000年的历史。但中国经历的这4000多年并不总是由一个王朝统治的。不止元、明、清、所有王朝变更时,包括社会体系,中国所有的东西都会被破坏,变更地十分激烈。所以每逢改朝换代,上代的东西就很难遗留到下一代。

現在の中華人民共和国になってからも、まだ71年しかたっていませんが、この71年の間にも、国内で大きな混乱がありました。

即使是如今的中华人民共和国,也总共只有71年的历史。而且在这71年间,国内也发生过很大的混乱。

日本でも、江戸時代より以前は時代ごとに変化が激しく、世の中が安定していませんでしたが、江戸時代は、初期と幕末期以外は、長く平和な時期が続きました。現在、日本で100年以上続いている企業の中には、江戸時代に創業した老舗も多いです。そのことからもわかるように、企業の存続には「平和であること」「世の中が安定していること」が深く関係しているといえます。

而日本在江户时代以前,每逢时代大变世间的人事也会大变,社会并不安定。但进入到了江户时代后,除了江户时代的初期以及幕府后期,其余的时候都是很和平的。现在日本开业持续100多年的企业中,有很多都是江户时代开创的。由此可知企业的存续是与‘和平’‘社会安定’这些因素有着密切关系的。

また、中国では、日本のように「息子が家業を継ぐ」という文化も多くはありませんでした。個人の意思よりも「家(家業)の存続」を重視する日本とは考え方が異なっていることや、中国人は常に新しいものを求める気質があることなどが関係しているといわれます。
だからこそ、中国では長寿企業が少なく、その長寿企業が守り育てて、国民の誰もが知るようになった老舗ブランドの存在は貴重だといえるでしょう。

另外在中国,像日本那样的‘子承父业’的氛围并不浓厚。比其个人意愿,日本人更注重更重视家(家业)的存续。而中国人更注重追求新事物,因此中国很少有长寿的企业。也正因为如此,能够保护和培育出如此长寿的企业,并打出让国民家喻户晓的牌子才是更为弥足珍贵的吧。