いろいろな事情が相まって、日本人の「嫌韓ムード」がかつてなく高まっている。むろん、日本なりの言い分はある。だが、それがどこまで他国の人々に理解されているのかといえば、はなはだ怪しいのだ。

因为各种缘由,日本人的【厌韩氛围】已达到史无前例的高峰。当然,日本也有着自己相应的理由,但是这是否能得到他国人们的理解又是另一回事了。

「韓国に親しみない」が7割

「与韩国无法相处」达七成 标题
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年の瀬が迫った''''19年12月24日、実に1年3ヵ月ぶりとなる日韓首脳会談を前に、ヤフーニュースで配信された「きょう『日中韓』『日韓』首脳会談」(TBSニュース)という記事は、「嫌韓」コメントであっという間に埋め尽くされた。

年关将至的19年12月24日,正直时隔1年3个月的日韩首脑会谈。而在(TBS新闻)转载的一条关于在雅虎新闻直播的「今日『日中韩』『日韩』首脑会谈」的新闻下,充斥着「厌韩」的评论。

〈今更隔たりを埋める必要などない。もっと距離を拡げて断韓する方向で良い〉

〈事到如今根本没有摒弃隔阂的必要,应当向着拉开距离完全排韩的方向前进〉

〈嘘つきと話してもな……〉

〈和骗子还有什么好谈的……〉

韓国関連の記事に辛辣なコメントばかりが書き連ねられ、それを読んだ人々からたくさんの「いいね!」がつく。最近は見慣れた光景だ。

面对在韩国相关新闻下的辛辣评论,各路网友纷纷「点赞 」也已是司空见惯的事情了。

こうした「韓国が嫌い」という日本人の感情は、内閣府が年末に公表した「外交に関する世論調査」の結果にも如実に現れている。

日本人的「厌韩」在内阁府年末发表的「外交民调报告」中也如实的得到了体现。

韓国に「親しみを感じない」と答えた人は前年比13.5ポイント増の71.5%に上った。これは、''''78年の調査開始以来、最悪の数字だ。

回答「与韩国无法相处」的人,从去年的13.5%,暴增到了71.5%。这是自78年的报告以来,最糟糕的数字。

従軍慰安婦や徴用工などの歴史問題が経済にまで波及し、韓国側が日韓間のGSOMIA(軍事情報包括保護協定)の一方的な破棄を通告。

从慰安妇与征工等历史及经济问题,到韩方单方面撕毁GSOMIA(军事情报保密协定)。
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結局、アメリカの介入により破棄は失効直前で回避されたものの、両国政府間のギクシャクした関係が、民間レベルにも大きな影響を与えている。

最终,在美方的介入下才勉强得以回避。两国政府间的紧张关系,也对民间交流造成了极大的影响。

「''''65年の『日韓請求権協定』ですでに解決済みとなった事柄をいちいち蒸し返して、謝罪と賠償を要求してくる。いくらなんでもやり過ぎで、付き合いきれない」

「65年的『日韩赔偿协定』明明早已谈妥,却又动不动要求谢罪和赔偿,这件事总要有个限度」

こんな、日本人が韓国に抱いている不満は、世界からどのように見られているのだろうか。

面对日本人对韩国抱持的不满,世界又是如何看待的呢?

韓国の主張は「無理筋」だけど

韩国的主张「无理取闹」(标题)

イタリア人でロンドン大学キングス・カレッジの日本プログラム部長、アレッシオ・パタラーノ氏は、「ここしばらくの韓国政府の動きを見ると、日本人の間で反感が高まるのも無理からぬことだ」と語る。

意大利亚籍的伦敦国王学院对日本问题专家,阿雷西欧·帕塔拉诺表示,「回顾韩国政府至今的所作所为,日本人会强烈反感也是无可奈何的事情」
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「''''15年に日本政府は韓国政府と慰安婦問題について『不可逆的な』という文言が入った合意に達している。韓国政府はこうした国家間の約束を、もっと重く受け止めなくてはいけません。

「15年日本政府与韩国政府就慰安妇问题中既然都已加入了『不可逆』这种单词,韩国方面应当更加重视这种国家约定。

しかし、文在寅政権はそれらをなかったことにし、さらなる謝罪を要求している。しかもその内容には具体性がありません。日本の人々が『我々はいったいどうしたらいいのか』と途方にくれるのは仕方がないことです。

可是文在寅政权却视若无睹,甚至要求进一步的赔偿,而且还缺乏具体性,这也难怪日本的人民会『束手无策』。

くわえて国際政治の観点から言えば、この2年間、韓国政府は多くのアンフェアな言動を重ねてきました。GSOMIAの一方的な破棄宣言だけではなく、''''18年末には、韓国海軍が日本の自衛隊に対して射撃用の火器管制レーダーを照射するという事件もありました。

加之从国际政治观点来看,这2年韩国政府有着太多不合理的言动,比如单方面撕毁GSOMIA,18年末的韩国海军对日本自卫队的火控雷达锁定事件,
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また、竹島の周辺で大規模な軍事演習も行っています。こうした態度は同盟国に対するものとしては、とうてい理解しがたい部分があります」

又或者是竹岛周边的大规模军事演习。这些举动实在不像是对同盟国应有的态度」

かつて『歴史の終わり』などが世界的なベストセラーになった日系アメリカ人学者、フランシス・フクヤマ氏も同様の指摘をする。

曾撰写过畅销书『世界终焉』的日裔美国人学者,弗兰西斯·福山也给出了同样的解释。

「右派の朴槿恵前政権時代に合意に至った状況が、大きく左派に傾いた文政権になると、すべて覆された。

「虽然在右派的朴槿惠前政权时代达成过很多共识,可如今大幅倾向于左派的文政权却又全部推翻了。

そのうえ、まるで中国とアメリカの間のような輸出入をめぐる小競り合いが起きてしまった。韓国の内政の振れ幅の大きさ、一貫性のなさは、極めて難しい問題です」

不仅如此,还爆发了贸易争端,韩国内政的摇摆之大,实属难解的问题」

昨今の文政権の主張が「無理筋」であること、そしてそれが日本人の感情を逆なでしていることについては、世界の識者たちの見解も一致するところなのだ。

近日文政权「无理取闹」的主张触及了日本人的逆鳞,可谓是世界有识者的共识。

日本人にも同意できない

日本人的观点也难以认同(标题)

ならば、彼ら海外の知識人たちがみな「韓国嫌いな日本人」の心情に全面的に同意しているかというと、ことはそう簡単ではない。

那么,他们在海外的同胞是否全面同意这种「反韩日本人」的观点呢?事情可没那么简单。

前出のパタラーノ氏は、「日韓関係をウォッチしている欧米メディアは、両国の問題に対して『どちらが正しい』と肩入れするような見方はしていない」と語る。

前言提到的帕塔拉诺表示,「作为旁观者的欧美媒体对两国问题的态度就恰好处于一种平衡状态」

「たとえば、比較的左寄りの『ニューヨーク・タイムズ』は、韓国側の目線にやや同情的です。

「比方说,比较偏左的『纽约时间』就对韩方表示同情。

対して、『ワシントンポスト』は韓国政府の頑固なところにフォーカスしがちで、日本に対して同情的とは言わないまでも、日本国民に韓国へのフラストレーションがたまってきていることを客観的に報じています。

相对的,『华盛顿报』重点提及了韩国政府的顽固,即便没有表明对日本的同情,也如实客观的报道了日本国民对韩国的忍无可忍。

しかし、それはあくまで各メディアの政治的スタンスが反映されているだけのことであって、両国民の考え方に対しては極めてフラットな見方がなされています」

可是,这也仅代表各媒体的政治立场,给人一种两国国民的想法都极度刻板的印象。

日本では「悪いのは韓国」という論調がすっかり定着し、「同盟国・アメリカも同じ意見だ」という言い方がしばしばなされる。しかし、実際のところは、「どっちもどっち」という見方をされているのだ。

就比如日本已经完全被「错的是韩国」这种论调支配,口口声声说着「同盟国・美国也是相同的意见」。可实际上,都是在「各执一词」。

「ドイツに学んだら?」

「向德国学学如何?」(标题)

慰安婦問題に、徴用工賠償問題、そして突然のGSOMIA破棄騒動――。日本人からすると、韓国の主張でここまでいろいろなことが重なっても「どっちもどっちの扱いなのか」と、いささか心外に感じる向きはあるかもしれない。

慰安妇问题,征工赔偿,以及GSOMIA毁约骚动。在日本人来看,韩国的种种作为居然在世界看来依旧是「各执一词」可能实在有点意外。

だが、英エコノミスト誌の元編集長、ビル・エモット氏は「日本の人々が、国家間の取り決めを壊す韓国の行動に対して怒りを感じるのは短期的にはよくわかります」としながらも、「長期的に見ると、やはり日本は日韓関係の緊張に、自分たちが考えているよりもっと大きな責任を担っていることを理解しなければいけない」と諭す。

但是,英国The Economist杂志原编辑长,彼鲁·艾默德表示「日本人民对韩国破坏国家间的决定感到愤怒这点,从短期来看深表理解」即便如此,「从长远来看,果然日本还是要理解,自己要对日韩关系紧张负很大责任」

「英国とアイルランドの間には、『英国人は決して覚えておらず、アイルランド人は決して忘れていない』という言葉があります。

「在英国与爱尔兰,有着『英国人绝不记得、而爱尔兰人绝不会我忘记』这样一句话。

支配していた国と支配を受けていた国の間には、超えられない溝が生まれるのです。そうして考えると、韓国が日本の支配から解放されてからの75年という長さは、記憶を薄めるのに長い時間とは決して言えません」

支配国与被支配国之间,就是有着这样一条无法逾越的鸿沟。自韩国从日本的支配下解放的75年,仅靠这点时间确实难以做到忘却那段记忆。」

長年ドイツに住む作家の川口マーン惠美氏も続ける。

常年居住在德国的作家川口·曼·惠美也提到。

「侵略した側とされた側という日韓の関係は、ヨーロッパで言えばドイツとポーランドの関係によく似ています。

「日韩这种侵略国与被侵略国的关系,与德国和波兰非常相似。

しかし、現在の両国間の関係は、日韓のそれとは似て非なる友好的なものになっている。ドイツはポーランドに対して、今でも戦争に対する罪と反省を忘れず、両国間で公式の会合がもたれる時には、かならずそのことへの反省について、何かしらの形で言及します。

可是与日韩不同,两国的关系十分友好。德国直至今日也在反省着对波兰的所作所为,两国间每到公式会谈,定会以某种形式的反省当年的罪责。

歴史に対する反省を低姿勢に積み重ねてきたおかげで、ポーランド人がドイツに対して大規模なデモを行うような光景は見られません」

在德国的无数次悔过下,波兰人从未有对德国进行大规模示威游行」

マーン氏の言う通り、''''70年に西ドイツのブラント首相(当時)はポーランドを訪問し、ユダヤ人ゲットー記念碑の前で跪いて謝罪している。

正如其所言,70年西德勃兰特首相(当时)在访问波兰期间,当众在犹太人纪念碑前下跪谢罪。

また、ドイツの教科書は戦争の歴史的事実を「いまを生きる自分たちの問題」として、繰り返し詳述している。

另外,德国教科书也如实的描述了这段战争的历史,并反复强调「这依旧是当下活着的德国人的问题」。

「解決済みだから」は通用しない

光靠一句「早已解决」可行不通(标题)

前出のエモット氏も「日本の保守エリートは何十年にもわたり、日韓関係の緊張を解くことに失敗してきた」と言う。

前文提到的艾默德也表示「日本的保守派精英花了几十年时间,依旧无法解决日韩的关系紧张」

「日本はドイツがポーランドにしたのと同じように、戦後に持続的な関係を築こうと努力するべきでした。

「日本应当学习德国与波兰,战后持续努力的维持双方关系。

確かに日本は外交において幾度もの謝罪を重ねてきたかもしれません。しかし、いっぽうで長年政権を担ってきた与党・自由民主党の支持層には、古い考え方を持つパワフルな団体がいる。彼らの中には歴史問題に関して過去を書き換えようとしている人々もいます。

确实日本通过外交渠道也数度向其表达过谢罪,可是另一方面,常年担当执政的自由民主党的支持层中,一些思想守旧的团体也确实在试图改写历史问题。

日本国内の見方は別として、海外からはそうした動きは不誠実なものとして捉えられています。日本の人々は自分たちの想像以上に旧植民地との関係は複雑で、センシティブな問題であることを自覚しなければいけないのです」

日本国内的见解暂且不提,在海外看来这种动作就给人一种不诚实的感觉。日本人还没意识到这种与旧殖民地的关系实则极其复杂,必须自觉到这是件敏感的问题」

未来にわたって、永く謝罪を続けなければ和解することはできない――。欧米の標準から見れば、「解決済みだ」という理屈をもとに韓国に対して反感を抱く日本人の感情は「お門違い」ということになるのかもしれない。

必须永远保持着谢罪的态度,才有着和解的可能。以欧美的标准来看,日本人对韩国拿着「早已解决的事情」喋喋不休的态度表示反感恐怕难以理解。

だが、一度大きなうねりとなった日本人の嫌韓感情はとどまるところを知らない。それを象徴するように、雑誌の表紙には過激なタイトルが目立つようになった。

但是,不断放大的厌韩浪潮,也使得杂的封面上的标题越发过激。

「韓国が消えても誰も困らない」(『WiLL』''''19年11月号)

「韩国就算消失也无人困扰」(『WiLL』''''19年11月号)

「韓国なんて要らない」(『週刊杂志』''''19年9月13日号)

「韩国根本不需要」(『週刊杂志』''''19年9月13日号)

こうした嫌悪には、もはや理屈を超えた執念さえ感じられる。韓国の「恨の文化」とはまた違った部類の、独特の感情だ。

这种厌恶早已脱离因果,仿佛已化为一种执念。韩国的「恨文化」又属于另一种类型的独特情感。

米のシンクタンク、カーネギー・カウンシルの上級研究員、デビン・スチュワート氏がこの状況を嘆く。

美智库,卡内基委员会的高级研究员德比·斯丘华德感叹道——

「日韓を見ていて非常に悲しいのは、それぞれのリーダーが歴史的な問題を利用して愛国心をかきたて、国内問題から目をそらさせていることです。

「日韩如今的状态实在令人难过,两国的领导人利用历史问题反复刺激国人的爱国心,单单只是为了蒙混自身国家本身的问题。

一部のメディアもまた、これに加担して人々が喜ぶ記事を書こうとしている。お互いに、そんな記事で国民の偏見を助長しているのです。これは極めて悪いスパイラルだと言わざるを得ない」

部分媒体甚至还乐于推波助澜,就是这样的新闻助长了国民的偏见,这只会造成恶性循环。」
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「大人」になるべきとき

是时候长大「成人」了(标题)

こうした状況をふまえたうえで、米シンクタンクのCSIS(戦略国際問題研究所)環太平洋支部理事のブラッド・グロッサーマン氏は「日本人はこれ以上、感情面で韓国と同じテーブルにつかないほうがいい」と言う。

面对这种状况,美智库CSIS(战略国际问题研究所)环太平洋支部理事的布拉德·盖洛萨曼表示「日本人在感情面上不应该与韩国站在同一个台阶上」

「日本人は韓国人にこれ以上敵として、嫌悪感を抱いてはいけません。韓国は国内の統治に問題が起きるとその憤懣が日本に向けて噴出しやすい国です。しかし、同時に日本と多くの利益と目的を共有するパートナーでもある。

「韩国对于国内政治问题很容易将日本作为发泄口,可同时又是与日本抱有众多共同利益的同盟。

相手と同じ行動をとるのではなく、『共通の基盤』を見出せるまで、辛抱強く超然とした態度をとるべきでしょう。攻撃的な言動をされたからといって、同じ行動をそのまま返すという安易な態度は慎むべきです」

不应与对手采取相同行动,而是找出『共通的基盘』,以超然的态度面对,即便面对攻击性的态度,也要保持隐忍。

元米国防次官補のジョセフ・ナイ氏は「日本の人々は『嫌い』という感情に基づいて行動している場合ではない」と警鐘を鳴らす。

原美国国防次官辅佐的约瑟夫·奈也警告称「日本人不应被『厌恶』的感情左右」

「これまでは、日韓の歴史的な論争が再燃するたびに、同盟国であるアメリカが水面下で状況を鎮静化し、緊張を緩和するために動いてきました。

「至今为止,每当日韩历史争论爆发时,同盟国的美国都会在水面下化解紧张事态。
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しかし、最近両国間で起こった数々の衝突については、トランプ政権は自国のことにかかりっきりでうまく処理できていない。これは、極めて危機的な状況です。

可是面对最近两国间爆发的数起冲突,特朗普政权都忙于自国问题分身乏术,这是极其危险的状态。

なぜなら、若い独裁者が核兵器やミサイルを追求している北朝鮮と、政治経済の両面で台頭し続けている中国というスーパーパワーに対処するには、日米韓が協調し行動する以外に道はないからです。

毕竟,要应对北朝鲜核武器和导弹,以及政治经济双双崛起的超级中国,只有日美韩同心协力这一条路可走。

いまこそ、過去を見るのではなく、未来にフォーカスしなければいけない。両国の国民は『大人』にならなければいけません」

现在正是摒弃前嫌,看向未来的关键时刻。两国的国民是时候成长为「大人」了」

世界の知性たちは、日韓の対立と、互いを嫌い合う感情の行く末を、極めて冷静に見つめている。

世界的有识者们正冷静的关注着日韩两国这股相互厌恶的感情将走向何方。

「週刊現代」2020年1月11日・18日合併号より

转自「周刊时代」2020年1月11日・18日合并号